2006年01月27日

がんばれNikon

今日定期の練習が終わった後、
修理に出していたカメラ(Nikon D70)を受け取りに行った。
D70は露出がアンダーめに出るとか、ミラーアップ出来ないとか、
シャッター音が少し安っぽいとか不満がないと言えば嘘になるが、
ボディー価格10万円を切る一眼レフデジカメ(以下:デジ一)としては優秀だと思う。

最近はデジ一の分野ではCanonに完全に水を開けられた形のNikonだが、
中学生の頃からのNikonユーザーの私は、レンズもアクセサリーも全てNikon。愛着もある。
今さらCanonに乗り換える事もできず、そのつもりもない・・かな。

修理に出したのは、D70で起きるいわゆる”突然死”現象のためであった。
露出制御をする電子部品の故障で昨年の秋頃から、発売1年半程を経て
全世界各地で特定ロットのD70にこの現象が起こりはじめたらしい。
最終的にはコンパクトフラッシュの緑のアクセスランプが点滅したまま
電源が入らなくなり死に致るのがこの”突然死”の特徴なのだが、
今考えれば予兆と思える症状もあった。

詳しくは書かないが、その予兆が昨年暮から私のD70に現れはじめた。
カメラに起きた現象をネットで色々調べたら、有名な某掲示板サイトに行き着いた。
やはりここか・・・・(欝)。
で、スレットを読んだがイマイチ要領を得ない。
カメラに起きた現象が、いわゆる”突然死”の予兆とその時点では断定できなかったので、
勇気を振り絞って要点をかい摘まんで言葉を選びながら簡潔に、かつ慎重に、
同じ現象で悩む同志に呼びかける書き込みをしてみた。そしたら・・・、

「あのさー、もう目新しくもないし、正直ウザイんだよね」 というレス。

ウザイって言うことないだろ!
ウザイって言うことないだろ!
ウザイって言うことないだろ!
ウザイって言うことないだろ!

結局、翌日にはメーカーのHPで無料修理の対象として報告されている
「緑ランプ点滅現象」がめでたく私のカメラにも現れて、
堂々とサービスセンターに持ち込めた。

NikonD70のリコールといえば、充電池のこれまた特定ロットに発火の危険があると
報道されたばかり。(これもリコールの対象)
技術と信頼のNikonだったのにこの度重なる失態は・・・。

コニカ・ミノルタがカメラから撤退とつい先週報道された。
ニコンがフィルムカメラから撤退という報道も先先週された。
輝かしい日本のカメラ業界は大丈夫なのだろうか。
私も含めたぶん多くのユーザーは、銀塩時代は20万円台が当たり前だった一眼レフが
デジタル時代になり10万円以下の価格で買えるとなれば
敢えて上級機を選ばず普及機に走る。
普及機はコスト削減のため中国やタイなどの途上国で生産されている。
そして必ずしも信頼性が高いとは言えない普及機が上級機のシェアを圧迫する。
こうした循環がきっと日本のいたるところで起きているのだと思う。
はたしてこれでいいのでしょうか・・

そんな事を考えながら、修理から戻ってきたD70を
撫でたりさすったり臭いを嗅いだりしながら過ごしている夜である。


d70










上の写真は
トキナー 28m-70mm/F2.8 Nikon SB-600 &プロスト(本物)を装着したD70。
レンズは当初軽いだけが取り得とも言える純正18-70/f3.5-f4.5を使っていたが、
結局銀塩時代から愛用の二八を常用している。このレンズは使用感が良く気に入っている。  

Posted by arakihitoshi at 00:47Comments(0) │ │カメラ・パソコン 

2006年01月26日

モーツァルト・イヤーで降り番が増える

今年はモーツァルト生誕250年のアニバーサリー年である。
”のだめ現象”もあって、巷はちょっとしたクラシックブーム、らしい。
TVがそう言っていた。
このブームが本格化してくれればいいと心から願っている。

ここのところ、札響の公演プログラムにもモーツァルトが多い。
27、28両日の定期演奏会もオールモーツァルト。
その次31日の北広島公演、翌日の豊頃公演もオールモーツァルト。

公演が多いと楽員はさぞ忙しかろうと労いの言葉をいただくことも多いが、
実はそうでもない。
正直言うと少し弾き足りない気がするくらいなのだ。

ご存じの方も多いと思うが、モーツァルトの時代のオーケストラは
現代のオーケストラよりずっと小さい。小人数であった。
だからモーツァルトを演奏する時は現代でも人数を減らして演奏する。
次回定期で演奏する交響曲第31番は12型。
12型というとテレビのサイズみたいだがそうではない。後で説明する。
ヴァイオリン協奏曲は10型。戴冠ミサに至ってはヴィオラが無い。
ではヴィオラの人たちはどうなるかというと、戴冠ミサの練習の間は
奥で休んでいるか、練習順が最後だと帰ってしまう。

12型とか10型とかいうのは、ファーストヴァイオリンの人数を基準にして
オーケストラ全体の大きさを表したものである。
弦楽器は2人でひとつの譜面台を見る。譜面台の事をプルト(pult)と
言うので、12人だと6プルトで6列に並んだ状態になる。

通常は楽器が大きくなるほど2人ずつ減っていき、
12型の場合、弦楽器の人数は
1st.Violin 6プルト(12人)
2nd.Violin 5プルト(10人)
viola 4プルト(8人)
cello 3プルト(6人)or3プルト半(7人)
contrabass 2プルト(4人)or2プルト半(5人)or3プルト(6人)
という事になる。
ちなみに、札響のチェロ奏者は8人いるので、今回の定期は2人がお休みになる。
このお休みは”降り番”と言って、通常は交代で取っている。
現在札響の弦楽器は12型に少し足りない位の人数が揃っているので、
今回はお休みの人が多い。

「そんなもったいないことするな。全員出せばいいだろ」という声が聞えてきそうだが、
そうもいかない理由がある。
弦楽器が全員出たら管楽器や打楽器とのバランスが全く悪くなってしまうのだ。
今たまたまモーツァルトのピアノ協奏曲第21番のスコアが手元にあるが、
この曲の編成は・・、
フルート1、オーボエ2、ファゴット2、ホルン2、トランペット2、
ティンパニー、弦楽器郡。となっている。
(管楽器や打楽器の全体の人数も少ないが、クラリネットやトロンボーンが無い)
モーツァルトの時代の編成はこの曲に限らず、だいたいこんなもんである。

一方で近代のマーラーの作品を例に挙げると、
手元にあるマーラーの交響曲第6番では、
ピッコロ、フルート4、オーボエ3、イングリッシュホルン、D管クラリネット1、
B管クラリネット3、バス・クラリネット1、ファゴット4、コントラファゴット1、
ホルン8、トランペット6、トロンボーン3、バス・トロンボーン1、チューバ1、
ティンパニ、打楽器12、ハープ2、チェレスタ、弦楽器郡。となっている。

モーツァルトの方は管楽器・打楽器の合計が10。
マーラーの方の管楽器・打楽器の合計は56。
弦楽器に関しては両者ともいとも簡単に”弦楽器郡”と書いてくれているが、
10に釣り合う弦楽器の人数と、56に釣り合う弦楽器の人数は
相当違わなければおかしい。
仮にモーツァルトで弦楽器を無理に大人数にしたとしたら、弦楽器奏者たちは
バランスと取るために、生き生きとした表現やフォルテ(強音)の表現が
できなくなるだろし、管楽器も不自然に大きな音で演奏しなくてはならなくなる。


マーラーなど後期ロマン派の曲を演奏する時は通常弦楽器は18型か少なくても16型で演奏する。
チャイコフスキーなどのロマン派ではだいたい16型か少なくても14型で演奏する。
常に楽曲で指定された管楽器と弦楽器のバランスを考えて編成が決められている。
だから交響楽団たるもの最低でも14型くらいを満たす従業員は揃えていたいものだ。
ちなみに大編成の時に、人数が足りない分に関しては、お手伝いの奏者を
入れる事になる。こういう人たちを業界ではエキストラ(略して”トラ”)と呼ぶ。
トラは全てを札幌で調達できる訳ではないので、東京からも呼ぶ。
だから大編成の曲を演奏するのは経費がかかるのだ。

理想のオーケストラの従業員数は? これは難しい問題だ。
弦楽器16型、管楽器4管、というのが札幌クラスの都市で考える理想では
ないだろうか。と私は思う。
4管というのはフルートやオーボエなどの木管がそれぞれ4人づつ。
ホルンは6人、トランペット4人、ホルン4人、チューバ、打楽器4人くらい。
これくらいいると、ロマン派ならトラを入れずに全てカバーできるし、
近代作曲家でも特殊楽器や特別な使い方をする楽器にトラを入れるだけで済む。

現在の札響の編成は弦楽器14型にだいぶ足りない、管楽器は3管+αといったところ。
当然ながら事業費は無尽蔵ではなく、札響の経営もかなり苦しい。
完全な16型は今は夢のような話しだが、いつか実現できる日がくればいいと思う。


さて、それでモーツァルト・イヤー。
蕎麦や米が嫌いな日本人がいないように、モーツァルトが嫌いなクラシックファン
もいないだろう・・。
モーツァルト・プログラムは魅力的だが、休みや降り番が増える。
ちょっと調子が狂う。室内楽の演奏会が増えればそれもいい。
なんとも複雑な感じである。

ブログで音楽の話しをしたのは、すごーーく久しぶりの気がする。
こちらも複雑な感じである。

※数字に一部誤りがあったので訂正しました(1/26/9:05)

  
Posted by arakihitoshi at 00:12Comments(2) │ │音楽 

2006年01月24日

連日のlivedoorニュース

livedoor関係のニュースで連日すごいですね。
このblogもlivedoorなんですが、ここもどうなってしまうのやら。
強制捜査が入った日に一応過去のblogoのバックアップを取り直した。
ホリエモンは好きだったような嫌いだったような。気になる存在であったことは確かかな。
TVは今まで散々囃し立てておいて一晩で究極の手のひら返し。同情論が一切ないところが凄い。
いつもは「権力=悪」の構図でしか物事論じないのに、なんで今回は検察庁の応援しかしないのだ?。
全財産でlivedoorの株買って怒りを訴えている人を映していたのにはさすがに閉口した。リスク分散もせずにIT企業の一点買いですか?
それで財産失ったなら自業自得でしょう。
民放のニュースはあまりにも見るに耐えないので、結局いつもNHKになってしまう。
  
Posted by arakihitoshi at 15:46Comments(0) │ │雑感 

2006年01月22日

カッコイイ男たち 【総集編】

さて、予告通りカッコイイ男たちの総集編として、
カッコイイ男というものを定義づけていきたいと思う。
言うまでもないことだが、これから語る定義は私の独断である。
異論・反論・オブジェクションは一切受けつけない俺様ワールドなのである。
それではこれから俺様が選び給うたカッコイイ男たちの共通項を挙げ、
カッコイイ男とは何なのか、その真実に迫りたいと思う。



【1】カッコイイ男の職業は、医者、刑事、殺し屋のいずれかである。
カッコイイ男の内、マッコイとブラック・ジャックの2名が医者。
コロンボと山さんが刑事。ホームズは探偵だが、浮気調査などを行う探偵
ではなく、犯罪者を逮捕する事を専門とした探偵なので刑事に入れることにする。
次元と桑畑四十郎は殺し屋。桑畑の職業は一応用心棒ということになっているが、
白昼丑寅の子分たちを己の腕前を示すためだけに殺しまくる様子から判断し、
殺し屋のカテゴリーに入れて問題あるまい。
土方歳三は京都守護職から府中の治安維持を下命された新撰組の管理職(敢えて
置き換えるなら京都府警の警視長あたりか?)なので刑事のカテゴリーにも入るが、
薩長の志士から見たら究極の殺し屋であったろう。
刑事と殺し屋双方に跨がった希有な存在である。


【2】カッコイイ男は知能指数が120以上である。
8人のカッコイイ男たちの内で一番知能指数が高いのはホームズであろうか。
「マスグレーブ家の儀式書」の中でマスグレーブの当主にワトスンがホームズ
の推理のプロセスをわざわざ説明するシーンがあるが、『ホームズは犯人の
知能にまで自分の知能を押し下げて、犯人がどう考えたかを推理する訳ですよ』
と言っている。要するにホームズより頭の良い人間はいないということだ。
推定IQ200とする。
続いてはコロンボだろうか。「殺しの序曲」の中で、知能指数が人類の2%以内
の人間しか入れない「シグマ会」なるサークルの会長をコロンボが逮捕する
ストーリーがある。ドラマの最後に、今まさに逮捕されようとしている会長が、
コロンボに「シグマ会」への入会を薦め苦笑するのだが、
人類の2%以内ということは50人に一人、つまりIQ120以上という事になる。
その会の会長に頭脳戦で勝ったコロンボのIQは推定180としておこう。

ちなみにものの本によるとIQ120以上は50人に一人、IQ140以上は100人に一人と
言われていた気がする。荒木式IQ測定法では、このうろ覚えの知識を応用して、
「小学生の頃にクラスで自分が一番頭が良かった」と思ったらあなたのIQは
120以上である。そして、「学年で一番頭がよかった」と思えるなら、
あなたのIQは140以上である。
しかしこの測定法、本人の思い込みや勘違いなどで大きな誤差が生じるのが欠点だ。


【3】カッコイイ男はおっさんである。
8人全員が30歳以上。
土方とブラック・ジャックと桑畑と次元(推定)を覗く4人が40歳以上。
やはり男の成人式は三十路をもってするべきなのである。
20歳代はガキンチョ。
10代の諸君に至っては、まだ首が座っていないことを自覚したまえ。


【4】カッコイイ男は職務に忠実である。
これは8人に共通して言える事である。皆、一旦引き受けた仕事は命に代えても
やりとげる不屈の精神の持ち主である。
ブラック・ジャックは怪我をしたヤクザの息子を漂流しているボートの上で
命がけで鮫から守る。「おまえの親父さんとの約束が無ければ海に放り投げている
ところだぞ」と言う。彼のプロ意識はゴルゴ13顔負けである。
土方も皆が官軍に寝返る中、最後まで徳川家臣として闘った。あっぱれであった。
山さんも、クリスマスイブの夜(休日という設定)にも関らず七曲がり署に
出勤し、同じく出勤してしまったボスと窓から見えるイブの夜に賑わっている
街を見つめながら、「この時期、独り者には堪えますな・・」と自嘲ぎみに言う。
皆、己の生活者としての幸せを犠牲にし、命までも職務に捧げているのである。


【5】カッコイイ男は”訳ありの女性”はいるが独身である。
ドクター・マッコイがかつて愛したナンシー。
ブラック・ジャックがかつて愛した如月恵(彼女は男として船医をしている)
ホームズが『ボヘミアの醜聞』以来”あのひと”と呼んだアイリーン・アドラー。
次元が『国境は別れの顔』で偽装結婚した(実は愛してた)モニカ。
彼らカッコイイ男たちには”訳ありな女性”の陰こそあるが、現在は独身なのである。
結婚して幸せな家庭は築いていないのが特徴だ。
唯一コロンボが「うちのカミサンがね〜」と口癖で言うが、
カミサンが登場した例は一度もなく、彼の生活スタイルなどから
私はカミサンの存在を疑っている。

【6】カッコイイ男はいつも同じ服を着ている。
コロンボのヨレヨレのコート、ブラック・ジャックの黒いコートに蝶ネクタイ。
次元の黒スーツに黒帽子、皆、服を着替えたら誰だか分からなくなるほど
服装そのものがトレードマークと化している。
爆発などに巻き込まれて服がボロボロになっても、次の瞬間にはまた同じ
服を着ていたりするので、同じ服ばかり何着も持っているのだと思う。


以上、カッコイイ男の6ヶ条であった。
あなたはいくつ当てはまっただろうか?
あなたの恋人、配偶者、もしくは思い人などはどうであったろうか?
もしあなたが女性なら、愛する男をカッコイイ男にするために、
敢えて”訳ありな女性”になるのも手である。

男性の皆さんはカッコイイ男を目指し6ヶ条の達成に精進してほしい。

【おわり】

P.S.う〜、一晩たって読み返したみたが、テンション低く・・。
何ヶ所か改造したが、こういう時の文章はつまらん。
総集編は気が向いたらまた書こっと。  
Posted by arakihitoshi at 01:52Comments(2) │ │雑感 

2006年01月18日

カッコイイ男たち 【後編】

エントリーNo.6「このオペは私以外には不可能だ!」
ブラック・ジャック




【ブラック・ジャック(本名:間 黒男)】
1973年〜1983年まで週間少年チャンピオンで連載された。
わたしはこの漫画に小学5年生の頃に出会って凄い影響を受けた。
将来は絶対に天才外科医になろうと思った。
そして、なぜチェロ奏者になっちまったんだろう・・、と今は思ってる。
それから手塚治虫の漫画は全て読んだ。
ブラック・ジャック連載当時の少年チャンピオンは、「ガキデカ」、
「ドカベン」、「エコエコアザラク」そして「マカロニほうれん荘」など
きら星のごとき連載漫画が並んでおり実に魅力的であった。
東京では毎週金曜日発売のチャンピオンが船便で雑誌が送られてくる都合で、
当時の北海道では月曜日発売だった。
毎週発売が待ちきれずに、もしかして早く届くことだってあるかも・・と、
淡い期待を胸に土曜から本屋にチェックに出掛けた。
ブラック・ジャックの魅力は語り尽くせないが、今なおファンを魅了し続けている
この漫画にリアルタイムで接することが出来たのは幸せだったと思う。
無免許の天才外科医という設定が既にカッコイイが、熱い心を鉄の意志で
包み込み、徹底してプロとしての仕事に徹する生きざまがカッコイイ。


エントリーNo.7「あたしゃね、この仕事が好きでたまらないんだ」
コロンボ




【刑事コロンボ】
卓越した推理力、敵を欺くヨレヨレのコート。
コロンボの魅力は既に語り尽くされているが、私がコロンボに魅力を感じるのは
彼のポーカーフェイスだ。そして職務そのものを偏執狂的に愛する生きざまである。
一見三枚目を演じながら、大人の男の色気をムンムンムラムラと
コートの下で漂わせているところもカッコイイ。
もし私が女だったら、コロンボになら抱かれてもいいと思うくらいだ。
タバコ臭い口臭がムンムンムラムラでも構わないわ!と思うと思う。
古畑も山さんも、コロンボが無かったら生れていなかったキャラクターだろう。
コロンボが後の刑事ドラマに与えた影響は計り知れない。
映画「ベルリン天使の歌」に登場するピーター・フォークは、
刑事コロンボを演じたピーター・フォークを本人が演じるという実に興味深い
作品であった。コロンボファンでまだ見てない方には是非お薦めしたい。


エントリーNo.8 「待たせたな!」
土方




【土方歳三@山本耕史】
はっきり言って山本君にはやられました。
映像化された新撰組は星の数ほどあるが、今回の大河と正月時代劇で
山本耕史が演じた土方は文句のつけようがないほどかっこよかった。
特に洋装になってからは写真に残る土方にそっくりであった。
本当はこの役は私がやりたかった。
まず、土方というところがどうにもこうにも既にカッコイイ。
ナンバー1を決して狙わない最強のナンバー2。それが土方の魅力である。
史実を追うことはここではしないが、同じ歴史上の最強のナンバー2キャラでは、
秀吉の軍師、黒田官兵衛あたりが有名であろう。
自らは御輿に乗らず、汚れ仕事は一切引き受け、
卓越した知力と冷徹な意思と不屈の精神力で目的を達成する・・・。
これぞ男の生きる道と言えよう。う〜ん、マンダム・・。
悔しいがこのドラマは、ほげ〜〜っと涎を垂らして眺める以外に術は無かった。
今回のカッコイイ男たちシリーズの、桑畑四十郎に始まるオールディーなキャラたちに、
土方歳三@山本耕史を加える事は正直言って悩んだ。
山本耕史がアリなら、天国への階段の佐藤浩市だって、高校教師の真田広之だって
なんでもアリってことになってしまう。
しかし!、「安心しろ、この俺が認めたからには誰にも文句は言わせねえ。
もし俺が女だったらお前に抱かれてやるぜ・・」(こればっかり)

さて、今回のカッコイイ男シリーズはひとまず終わりである。
カッコイイ男たちが一応出揃ったところで、
次回はカッコイイ男の定義。カッコイイ男とは何か。
そこに迫ってみたいと思う。
乞うご期待。  
Posted by arakihitoshi at 01:42Comments(10) │ │雑感 

2006年01月12日

カッコイイ男たち 【中編】

エントリーNo.4 「おもしろくなってきやがった!」
次元




【次元大介】
ルパン三世の相棒、パイソン357マグナムを自在に操るクールな殺し屋である。
映画「カリオストロの城」ではカリオストロ伯爵の手下に追われるクラリス姫
を助けるシーンで、敵に発砲され絶体絶命のピンチのなか「おもしろくなって
きやがった!」という台詞をはく。実はこれが次元の決め台詞でもある。
最悪の状況をも楽しんでしまう自信と、どこか厭世的な陰が漂うダンディズム
がカッコイイ。
ちなみに次元のキャラクターデザインには数種類あり、トレードマークの
帽子を脱いで目が現れるのは邪道と私は思っている。その点、宮崎駿が
手掛けた劇場版「カリオストロの城」、TV版では「死の翼アルバトロス」、
「わが愛しきルパン」(最終回)のキャラクターデザインはさすがである。
また、劇場版第一作「ルパン三世 ルパンVS複製人間」では、脱げそうになった
帽子を掴み「長年のトレードマークをそう簡単に捨てられるかよ!」と言う
台詞があり、結局目は見せていない。これが本当だと思う。
そして、次元ファンなら誰でも知っているTV版で次元が主役を務めた
「荒野に散ったゴッドマグナム」「ターゲットは555M」、
「国境は別れの顔」はまだ見てない人には是非お薦めしたい。
次元のダンディズムが詰っている名作である。
特に「国境は・・」はチャイコフスキーの”白鳥の湖”が全編BGMとして
使われており、旧ソ連邦下で繰り広げられる次元とバレエのプリマドンナの
逃避行ロマンチである。
「イワノフご夫妻か・・、あばよ!」という次元の台詞が印象深い・・。
私がレギュラーゲストで出演させていただいているFMアップルのクラシック
番組で、DJの岡部道子さんにプリマ役をお願いし、私は次元を演じて
ラジオドラマをやった。思い出深い作品である。


エントリーNo.5「レストレード君、手柄はキミが取りたまえ」
ホームズ




【シャーロック・ホームズ@ジェレミー・ブレッド】
シャーロック・ホームズを演じる英国の名優、ジェレミー・ブレッド。
長年シャーロッキアンであった私が英国グラナダTV制作、NHK総合で
放送されたこのシリーズをどれだけ楽しみにしていたか計り知れない。
映像化されたホームズは数あれど、ホームズ、ワトスン、レストレード、
マイクロフト(ホームズの兄)、モリアーティー教授、どの配役を取っても
完璧で、後にも先にもこれ以上のホームズ作品は期待できないだろう。
シャーロッキアンならずとも、この作品がどれだけ原作に忠実に、
敢えて例えるならベーレンライター原典版の様に再現したか気がつくはず。
吸い口の長いパイプ、瞑想に耽る時に使う陶のパイプ、そして神経質そうな
長い指を組み合わせる癖・・・、何もかも「そうそう!、これ! これ
なんだよ!」とマニアを唸らせる完成度であった。
ヴァイオリンで奏でられるテーマ音楽も良かった。
ブレッド演じるホームズは、頭脳明晰、機敏で紳士で、少し変人。
もう文句なしにカッコイイ。
英国公演のおり、ベーカー街221Bを時間の都合で訪問できなかったのが
今でも心残りである。(尤もホームズが活躍した時代、ベーカー街は85番
までしかなかった・・らしい。)
そういえば、ブレッドの吹き替えは露口茂、つまり”山さん”であった・・。


後編につづく。  
Posted by arakihitoshi at 01:37Comments(15) │ │雑感 

2006年01月07日

カッコイイ男たち 【前編】

『新春企画「カッコイイ男たち」【前編】』

今回は2回にわたり、わたしが少年時代、青年時代から憧れている、
「こんな大人の男になりたい!」と思った、あるいは思ってる、
そんなカッコイイ男たちを紹介したいと思う。
そしてカッコイイ大人の男とは何なのかを考察してみようと思う。

エントリーNo.1「棺桶ふたつ!、・・・いや、たぶん三つだな」
用心棒




【桑畑四十郎】
ご存じ、映画「用心棒」の三船敏郎演じる桑畑四十郎(仮名)。
この映画は大学時代に出会い、それ以来50回以上は見ている。
毎回桑畑四十郎に自分を重ね、強くなった気にさせてくれる映画である。
台詞も全て覚えてしまった。
映画の中の四十郎は剣も立つが頭も切れる。
クールなタフガイだがジョークも言う。実は人情にも篤いが、
冷静な頭で命のやりとりすら楽しんでしまうところがカッコイイ。


エントリーNo.2 「おいカーク、気は確かか?」
マッコイ




【ドクター・マッコイ】
スタートレック(邦題「宇宙大作戦」)でお馴染み
カーク船長やミスター・スポックとエンタープライズ号で宇宙の平和を守る。
同艦の船医。
スポックに人気が集まりがちだが、私はドクター・マッコイの方が好きであった。
船医という職責にありながら、なぜかブリッジに居ることが多く、
そして危険な星にもカーク達と一緒に転送されてしまう。
船医というところが既にカッコイイが、思ったことをすぐ口にするため、
しばしば相手を怒らせてしまい、頭の良さを生かしきれていないところがカッコイイ。
スポックとはいつも喧嘩している。


エントリーNo.3 「話しは聞いた・・」
山さん




【山村精一(通称:山さん)】
”太陽にほえろ”の七曲署の刑事。
抜群の推理で犯人を追い詰めていく。スナイパーのゴリさん、色男の殿下、
彼らもカッコイイが、やはり頭脳戦に長けた山さんが一番である。
時には街のチンピラやホームレスとも友達になり情報収集する、
手段を選ばない猟犬の様な執拗さもカッコイイ。
裕次郎が病気で山さんがボスの代役を務めた事があったが、あの巻はワクワクした。
いつも「話しは聞いた」と言って部屋に入ってくるが、ドアの向こうで
盗み聴きしてるのだろうか・・。やはり手段は選ばないのである。
小道具の煙草の扱いもカッコよかった。


No.4からは【後編】につづく
  
Posted by arakihitoshi at 00:20Comments(3) │ │雑感 
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