2006年12月31日

室内楽公演の実態

12月18日にやったノンノン・マリア弦楽四重奏団演奏会の集計が出た。
室内楽は儲からないというのは業界の常識だが、一般にはあまり知られていない数字をご披露しよう。

ノンノンの演奏会は自主公演、つまり主催者は自分たちである。プログラミングや日時も全て自分たちで決められる代わりに、赤字のリスクも当然自ら負うことになる。
主催者は一番偉いので演奏会の財務状況をブログで公表しようが勝手ということでもある。

チケットは1枚3,500円(手売りで3,000円で売ってる分もかなりある)が87枚。これにはプレイガイドで売れた10数枚も入っている。これが収入、貸方の全てである。招待券も出ているがこれは直接的な収入には入らない。

ここからホール賃貸料、当日かかる付帯設備料(照明、椅子、録音など)を足した約80,000円、チラシの印刷代(2万枚分)、チケットの配布や宣伝などを委託している業者へのマネージメント料を差し引くと、マイナス31,200円。

仮に4人で割ると一人あたり8,500円ほどの赤字、ということになる。
ちなみに6月の演奏会では全体で8万円の赤字がでた。これに懲りて今回はリハーサルではホールを使わず上階の狭いスタジオを使ったりして経費を切り詰めまくった。
赤字が一人8,500円で済んだのは経費削減が功を奏した結果である。


自主公演は好きな曲を演奏できる。その準備のために時間もかけられる。
主催者から「映画音楽をやってくれ」とか「トーク付きでやってくれ」とか言われないで済む。映画音楽やトークが駄目だと言うわけではない。クラシックに馴染みのないお客には映画音楽やトークは絶対に必要である。
しかし、演奏家のはしれくとして毎度毎度トークばかり褒められてもナンである(笑)。やはり芸術とも関っていたい。それが赤字を出してまで演奏会を開く理由である。

こうやって書くと少し惨めな気持ちになってこなくもないが、客が入らないのはノンノン・マリアだけではない。バルトーク弦楽四重奏団のような世界最高峰の団体ですらキタラの小ホールを満席にすることができないのだ。
招聘した音楽事務所は招聘団体への高い出演料と伸び悩むチケット収入の狭間で大赤字を出しているはずである。

どうすれば室内楽の演奏会に人を呼べるのか・・。チラシも撒いたし新聞にも載せた。まずはこのジャンルに染みついている地味で難解なイメージを払拭することが先決だと思うが、これがなかなか難しい。
やはり依頼公演で稼いで自主公演で吐き出すという構図は業界の普遍なのだろうか。
  

Posted by arakihitoshi at 23:47Comments(5) │ │音楽 

2006年12月16日

PC復旧

月曜日にハードディスク(以下HDD)がいきなり壊れたPCがやっと復旧した。
火曜の朝にPC屋にHDDを買いに走り、付け替え、今までシステムディスクに使っていてマイドキュメントやここ最近のメールデータを失ったと思って鬱になっていたHDDを試しにslaveにして繋いでみたら、なんとデータがかろうじて読めた。
すっかり有頂天!。よかったよかった(^^)。

で、OSやアプリケーションやドライバを入れたり、原因不明の不具合に対処したりして、もとの環境に戻ったのが金曜日。とにかく秋〜師走は時間が取れない。復旧にはこのくらいの日数がかかってしまう。
のだめコーナーの更新もまだできてない・・

ここのところ札響は特に無茶苦茶忙しい。
夜のほくでんコンサートの翌日は帯広日帰り、で翌日は午前中からキタラで2ステージ。その夜は市内の病院で弦楽四重奏でミニコンサート、なんて日々なのだ。

とにかく18日のノンノン・マリアの演奏会と21日の労組の定期大会が早く終わってほしい。

ではおやすみなさい。  
Posted by arakihitoshi at 01:09Comments(0) │ │カメラ・パソコン 

2006年12月11日

27年ぶりのジーパン

1時間ほど前、PCで作業をしていたらハードディスクがギコギコ嫌な音を立ててフリーズしてしまった。
いままでも何度かあったが、ハードディスクが壊れたらしい。
これまでの経験ではあと1時間ほどはなんとか再起動してデータを読み込める。
そのあいだに優先順位の高いものからバックアップを取っていくのであるが・・、そろそろ駄目みたいだ。
う〜〜、なんてこった!
(今はノートPCで書いてます)

昨日、27年ぶりにジーパンを買った。
私が最後にジーパンを履いたのは中学1年生の時。それ以来ジーパンというものを履いたことがなかった。
自分はジーパンが似合わないと思っていた(今でも少し思ってる)。
なので綿パンやスラックスなんかをずっと履いていた。
ジーパンというものは、均整の取れた肉体を持つスポーティーな若者が履くものだと思っていた。
そして眩しいばかりに洗い上げられた白いTシャツから小麦色の肌が覗いているのだと思っていた。
「ボクのようなインドア少年が履いてはいけないのだ。イケナイノダ・・」と、当時思ったのだと思う。

やがて「ジーパンは嫌いだ。」「あんなものはガキの履くものだ」、「個性のあるお利口さんはジーパンなんか履かないのだ」と自己を正当化していったのだと思う。

それから30年近くが経ち、最近はジーパンにとてもよく似ている高級綿パンなんぞを買って履いていた。綿パンは一歩間違うとダサい。カッコイイのを探すのが大変だ。
一方で、どこにでも売っていてそこそこおしゃれなジーパン。
皆が履いてとても履きやすそうなジーパン、
近ごろはカジュアルな場所からちょっとフォーマルな場所にも履いていける便利なジーパン。
どんな服にでも合うジーパン。
ジーパンへの憧れは募り、買い方や選び方を職場の先輩や同僚に訊いて、ついにジーパンを買いに行った。

今日さっそく職場に履いていった。
自分としては高いハードルを越えたうれし恥ずかしジーパンデビューはちょっとした羞恥プレイのはずであったが、職場の反応は・・・・
「え?、今までジーパン履いてなかったっけ?」
「へ〜、そうなんだ・・」

う・・、”羞恥プレイ”というよりも、”どうでもいいプレイ”・・。
はは、まあそうだよな。
荒木がジーパン履こうが綿パン履こうが、札響は日々の業務をこなし、季節はうつろい、地球は回り、宇宙は膨張を続けるのだ。

そして、ハードディスクは完全に死んだようである。
このクソ忙しいのに死ぬなよ!。パソコン!
移植が間に合わなかったデータがけっこうあるな・・(鬱)

それでは今宵はこのへんで。
  
Posted by arakihitoshi at 23:34Comments(2) │ │雑感 
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