小松左京の小説「日本沈没」が一大ブームとなったのは1973年。私は小学校2年生か3年生であった。小説こそ読まなかったが漫画やドラマ化されたものは見た。この小説をきっかけに日本にパニック映画ブームが到来したと聞いている。子供の世界でも日本人を皆殺しにするために責めてくる”死ね死ね団”と闘うレインボーマンが大人気であった。子供心にも不安な世情を感じていたものだ。
先日、アル・ゴア元アメリカ副大統領が書いた「不都合な真実」の書籍版を読んだ。映画はまだ見ていないが見に行こうと思う。この本は写真やグラフによる圧倒的な視覚的効果で地球温暖化の真実を眼前に突きつけてくる。今まで漠然と感じていた不安がわずか数ページ読み進んだ時点で恐怖に変わった。
1973年当時の自然災害を恐れる世情と今日のそれは一見似ていなくもない。しかし「日本沈没」で海に沈むのは日本だけだったが、今度のは「世界沈没」である。しかも小説ではなく現実。これはヤバい。相当ヤバい事態である。
世界で最も二酸化炭素を排出しているアメリカは京都議定書に批准していない。これは何ということか!。しかし、温暖化抑制を牽引している勢力もまたアメリカ人である。世界の両極端がアメリカに集約されているのは最近の特徴である。なんとも忌々しい。そして世界で2番目に二酸化炭素を排出している地域は欧州・・・。また奴らか。産業革命以降、奴らに振り回されっ放しではないか・・。
いや、今はそんな民族対立を全面に押し出している場合ではない。協力しなくては。とにかく協力である。
「不都合な真実」にもあったように身の回りのエコから取り組もう。とにかくエコ、エコである。「エコエコアザラク」である。・・なんて冗談を言っている場合ではない。不謹慎である。真面目にやろう。
ネットで色々調べたら既に温暖化抑制のためのエコライフの輪はかなり広がっているようではないか。私は相当この問題から取り残されていたようだ(恥)。取合えず「チーム・マイナス6%」というのに入会してみた。安倍首相がウォーム・ビズを着てポーズを付けている写真が小さくあったような気がしたが。まあいい。細かいことは地球が救われた後でゆっくり考えよう。取合えず目先のエコだ。
というわけで、3日ほど前から私はエコエコライフに邁進している。身の回りで出来ることは思いつくかぎり始めている。次のノンノン・マリアのチラシは再生紙にしたいと思う。市長選と知事選を手始めに選挙は環境問題(文化も)に本気で取り組んでいる人に投票したいと思う。そして環境問題に無関心な企業の製品は買わないようにしようと思う。
温暖化に懐疑的な声が未だごく一部にあるが耳を貸す暇があったらエコライフである。
アル・ゴア氏も書いていた。数十年先の地球を救うのとわが子の命を救うのとは同義であると。まったく同感である。