2008年05月15日

拍手タンタカタン!

ファミリー向けコンサートなどでありがちな、「皆さん一緒に歌いましょう」。
あれはどうにも苦手。
司会者のお姉さんorおばさんがこんな感じでアナウンスする。
「さあ、みなさ〜ん、最後にオーケストラと一緒に歌いましょう。歌詞はプログラムの最後に書いてありま〜す」
これだとまだマシなほう。

わたし的にサイアクなのはこんな感じ。
「さあ、みなさ〜ん、立ってくださ〜い。大きく深呼吸しましょう!。いいですか〜〜?、これから私が歌いますから、みなさん大きな声で元気よく一緒に歌いましょう!。♪う〜さ〜ぎお〜〜〜〜いしか〜の〜やま〜〜〜〜〜〜〜、・・・・あら〜?、声がちょっと小さいみたいですね。もう一度大きな!声で歌いましょう!」

子供も大人もお年寄りも、2000人くらいの人たちが少し困った様子で周りを伺いながら順繰りに立っていく。
膝に乗せたプログラムや上着なんかの置き場所に困ってる人や、「やれやれ・・」、といった具合に立ち上がるお父さんの姿も見える。
「ボクは企画者じゃないけど、みんな、ごめんなさい・・」という気分になる。
大きな声で歌えるまで許してもらえない(笑)”歌の時間”を見ながら、近くて遠いどっかの国のマスゲームを思い出す。
私は舞台の上でよかった・・。あの客席にいなくて本当によかった・・・。と将軍様、じゃなくて神様に感謝してしまう。

この手のケースでは司会のオネエサンが歌い終わるとだめ押しのように、「どうですか〜〜〜? オーケストラと一緒に歌ったご気分は〜〜〜?」と客席にマイクを向けたりする。
どう反応するのが模範的なのだろうか・・。
「いえ〜〜〜〜い!! 最高!!」とでも言えば良いのだろうか・・。

私も聴衆としてこういう演奏会に出くわすこともあるが、正直に言うとあまり歌いたくないし立ちたくない。「聴きに来てるんだから歌わせないでよ」、と思う。
歌うのは気乗りしないし恥ずかしい。でも周りが立ちはじめたから立たないわけにいかないし・・・・。
恥ずかしくて全身に汗がにじむ。
誰も自分の事なんて見てないのは分かるけど、恥ずかしいものは恥ずかしい。
一応立つけど、歌詞がよく分からない振りしてうっすらとしか歌わない・・、あたりが落とし所かな・・、いやいや、いっそ開き直って大声で歌っちまった方が楽になるのかな・・とか悩む。なんでこんな気ぃ使わなきゃなんないの!?と腹立たしく思う。
え? 自意識過剰? でもしょうがないでしょ。ホントにそう思うんだから。

同じような恥ずかしいシリーズには、野球の応援とポピュラー音楽のライブコンサートがある。
ファイターズの応援も立ったり歌ったりしないといけない雰囲気で最近すっかり足が遠のいてしまった。
適度に空いている外野席でビール飲みながら観戦できた頃が懐かしい。
「♪オレ達の夢のせ〜♪アーチをえがけ〜〜♪かっせかっせセギノール!」と振りつけ付きで歌うのは絶対に恥ずかしい。みんなは恥ずかしくないんだろうか・・。恥ずかしさも忘れるほど試合に没頭しているんだろうか。恥ずかしさは罪?

ポピュラー音楽のライブコンサートでは、途中からみんな立って手拍子したりしないといけないのが苦手。
これも恥ずかしい。立つタイミングを逸すると永久に立てないでさらに恥ずかしいことになってしまう。
「あの人立ちそびれてる〜、ダッサ〜〜」と思われてるんじゃないだろうかと思いながら腕組んでどっしりと座っちゃったりして、どうにもバツが悪い。
額に恥ずかしさで脂汗を滲ませながら、「全員で立ったら全員で座ってるのと同じじゃん、みんな座ろうよ。」とか思うのだ。

コンサートの出演者としての立場では、複数の演奏者が出るコンサートなんかで、「最後に出演者全員に登場していただきましょう!」 って、あれ苦手。
楽器も持たずにステージに再登場して、どういう顔して出て行けばいいか悩む。
結局は、対観客用の善良な笑顔で登場するわけだけど、拍手もらうために着替えないで待っててわざわざ出て行くみたいで(ってその通りなんだけど)むちゃくちゃバツが悪い。

オケのコンサートではカーテンコールが長すぎるコンサートもどうかと思う。
オケのメンバーとして立ったり座ったりしながら客席を見て、「みんな無理してない?」不安になることはよくある。
拍手はけっこう手が痛くなるので、潮時は大切だと思う。

ま、どうすることもできないんだけどね(笑) ヽ(´▽`)ノ
  

Posted by arakihitoshi at 00:26Comments(11) │ │音楽 
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