2009年03月21日

アンタの時代は・・

今日のBGM



先日TVで沢田研二の還暦ライブをやっていた。
最後の10分くらいしか見れなかったが、沢田研二が活躍した70年代の歌謡曲はやはり良い。
あの頃は私は小学生か中学生だったので、歌詞の意味も分からずに聴いていたが、現在43歳の耳で聞くと当時の歌謡曲がいかに味わい深かったかよく分かる。

例えば「時の過ぎ行くままに」である。 

あなたはすっかり つかれてしまい
生きてることさえ いやだと泣いた
こわれたピアノで想い出の歌
片手でひいては ためいきついた
時の過ぎゆくままにこの身をまかせ
男と女がただいよいながら
堕ちてゆくのも しあわせだよと
二人つめたいからだ合わせる



・・・・どうですか? そこのご同輩!

いま目の前に疲れた異性がいるわけである。
疲れたと言っても、スポーツして疲れたのではないのであって、これは酸いも甘いも噛み分けた大人にとっては自明の理である。

そして、壊れたピアノを、しかも片手でポロポロとひいて溜め息をついたあとに、
な、な〜〜んと! 冷えた身体を合わせちゃうのである! 
そして後先考えずに「堕ちてゆくのも幸せだ」と・・・・・

ああ、この刹那的で耽美的なイキフン!! (※イキフン=雰囲気@業界用語)


このイキフンは中学生のガキンチョ時代には到底分からなかったな〜。
まさに大人の世界である。
大人と言っても、『給食費払ってるのに、子供に「いただきます」って言わせるのはおかしい』とか言ってる大人ではなく、”おとな”であり、”オトナ”であり、”お・と・な!”な大人である。


去年、札響のポップスコンサートのゲストに岩崎宏美が来た。
いろいろ歌ってもらえて大満足だったが、「シンデレラハネムーン」が特に印象に残った。

いつでも二人は シンデレラ・ハネムーン
時計に追われる シンデレラ・ハネムーン
好みの煙草あと一本になり
あなたはやるせない目をして見てる
肩でもいいわ しっかり抱いてよ

何番かの歌詞に
嘘でもいいわ しっかり抱いてよ
というのもあった。

シンデレラ・ハネムーン ってなに? 少なくても、ディズニーランドにいるシンデレラではないだろう。
これもお子ちゃま時代には想像すらしなかったが、意味深な言葉である。
いつも会える時間が限られているわけだから、きっとフェアな関係ではないのであろう。
しかも、肩でもいい、嘘でもいいからしっかり抱いて! と・・・・

なんとまあ、色気のある話しであろうか。
これもまた、酸いも甘いも噛み分けた色香が漂う大人のメルヘンと言っていい話しだろう。
そして、切ない大人のイキフンがムンムンムラムラと漂っている。
言うまでもないが、これも給食費がどうとか言ってる人たちには一生分からない話しである。


この歌詞、両方とも作詞は阿久悠である。
やはり阿久悠の存在は大きかったんだと思う。


そして音楽家の端くれとして強く強く思うのが、旋律の持つ力が今の歌謡曲とくらべて桁違いに強いということだ。
全てとはいわないが、今流行の曲にはどうにも旋律のパワーが無い。
楽譜的に言うと最近の歌謡曲は、
ドドッドドーーードドドドーーーー
みたいな感じで、ほとんど音の高さが変わらないで曲が推移するものが多い。
せいぜい動いても2度とか3度とかである。
どんな歌がヘタな人でも歌える利点はあるかもしれないが。
思うにこの傾向は、ラップとDTM(コンピューターで作曲)が隆盛してからの傾向だと思う。
とても安易に曲が作られている気がする。


昔ヒットした歌謡曲はそういうことはない。
例えば「時の過ぎ行くままに」は、今手元に楽譜が無いので確かなことは言えないが、
一番低い音は「いきてる〜〜 ことさえ〜」の最初の部分の”シ”の音だろうか。
だとしたら、一番高いのは 「このみをーまかせーー」のあたりの上の”ミ”の音だと思う。
歌に関しては素人だが、自分の出せる音域を考えても通常の人の音域1オクターブ半くらいをフルに使って書いていると思う。
音域だけで楽曲の価値を計れるわけではないが、ドッドドドドドーみたいなモールス信号調の曲とは出来が全く違うことは分かる。

さらに、今時の歌詞は「いつまでも一緒だよ〜〜〜〜」みたいな表も裏もない薄っぺらくてバカっぽいものが目につく。


最近、妙に昔の歌謡曲に心引かれるので、ちょっと考えてみたらやはり理由はあるのだ。
単に懐かしがっているだけではないのだ!
次にカラオケに行った時には、おじさんと呼ばれようとも心置きなく70年代ソングを熱唱しようと思う。

やはり、オヤジやおふくろ・・。
「アンタの時代はよかった」
のである。


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Posted by arakihitoshi at 00:58Comments(11)TrackBack(0)

2009年03月16日

久々の更新(宅建・登録申請)

久々の更新である。
この20日間ほど札響は本当に忙しかった。
先月末から旅行続きだったし、昨日まで名曲コンサートとCD録音が入ってた。
咳はだいぶ治まったが、まだ少し出る。明治の文豪じゃないんだからそろそろ治ってほしい。
CD録音では咳き込むわけにもいかず、なかなか辛い日々であった・・(遠い目)


さて、そんな中、宅建主任者の登録申請に役所に行った。
この手続きがなかなかに煩雑で必要書類も多くシビれた。
必要な書類は、

申請書
顔写真(3ヶ月以内に撮影したもの)
誓約書
本試験の合格証
実務講習の修了証とその写し
住民票
本籍地が発行する身分証明書(破産や懲役など歴が分かる)
登記事項証明書(被成年後見人などに登記されていないことの証明)
証紙(3万7千円)

これらを揃えて道の建築指導課というところに申請に行く。
今回で宅建絡みの申請は何回目だろうか・・。

申請書は道のウエブサイトでダウンロードできるが、他の書類は役所を周って揃える。
住民票は区役所、身分証明書は市役所、登記事項証明書は法務局、印紙は道庁、そして申請するのは石狩支庁といった具合である。

窓口一つにまとめとけーーーーー!!クワッ (ノ`Д´)ノ−−−−−┻┻ -3-3

しかも相手は行政の窓口である。
行政の窓口と言えば、"お役所仕事"の先鋒と言える場所である。
きっと冷たい態度で邪険に扱われるんだろうな・・・

「あの〜〜、宅建の申請で・・」
「は? タッケン?」
「あ、あの、宅地建物取引主任者の申請に伺ったんですけど・・」
「そこ置いといて」
「え?」
「だ〜か〜ら〜〜、申請書そこに置いといてよ」

待つこと30分

「あんた、何しに来たんだっけ?」
「あ、はい。先程宅建・・、いえ、宅地建物取引主任者の申請に・・・」
「あ〜、これ・・」
「はい。よろしくお願いします」
「ふ〜ん、で? あんた宅建取って何すんの?」
「え? 何って・・、あの、いろいろ興味がありまして・・」
「自己啓発です・・ってか? ・・ あれ〜〜〜? 漏れてんじゃん。これじゃ受理できんよ」
「え? あの? なにか?」
「だ〜〜か〜〜〜ら〜〜〜〜〜、記載漏れだって言ってんの。そんなこともわからんの?」
「すいません。どこに記載漏れがあるか教えていただけませんか?」
「悪いけどさ、教示義務ってないのよ。じゃあ、お疲れさん」
「あの、そこを何とか教えていただかませんか?」
「教えてほしいわけ?」
「あ、はい。ぜひ!」
「じゃあさ、そこで犬の真似したら教えてやってもいいよ」
「い、犬の真似ですか・・、やります。やらせていただきます。ワンワン!」
「がはははは! 本当にやりやがった! こいつ!」


まさかここまで酷くはないと思うが・・。
このくらい覚悟していけば何があっても驚かないだろう・・。うん。

だが、私の決心も虚しく、窓口はどこも非常に親切であった。
昨今、行政の窓口は銀行の窓口よりも愛想が良かったりする。殊勝な心がけである。よしよし。

だが、申請ひとつするのに市や道や支庁の建物を巡礼しなくてはいけないのは、いかにも不便だ。
もうプライバシーなんてどうせ無いんだからオンラインで結んでしまって、全てコンビニで済ませるようにしてはどうだろうか・・(うそ)。

さて、申請は無事にすんだが、処理に1月かかるそうだ。
「こんなモンの処理に一ヶ月だ〜〜? もったいつけてんじゃねー!(ノ`Д´)ノ−−−−−┻┻ -3-3」
と言いたいところだが、我慢我慢・・。
その処理様が済んだら今度は処理が済んだという通知書様を持って、宅建協会に主任者証交付の申請に行くことになる。
こんなに待たされて何度も申請してでは、試験に合格しても主任者証を手にすることなく死んでいく人も大勢いるのではないだろうか・・・・。


明日からは定期の練習が始まる。
ハンス=マルティン・シュナイトは初めての指揮者だが、どんな感じなんだろうか。
”田園”と神尾真由子効果だろうか。チケットは早々に完売である。

そしてもうひとつ気になるのが、実写版ヤッターマンである。
子供をダシに映画館に走る全国のお父さんの一人として、深キョンのドロンジョ様を見に行くのはお約束である。


それではみなさんごきげんよう。

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Posted by arakihitoshi at 23:39Comments(3)TrackBack(0)│ │宅建主任者・行政書士 
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