2009年08月30日

いろんなマニア

友人がプリウスを買ったので見せてもらった。
私は車にはあまり詳しくないのだが、未来未来っちいパネル部分に現在使用されているのはガソリンなのか電気なのか、その割合が示されて面白い。(これは初代プリウスからの機能だが)
ネットで検索してみると、プリウスの燃費テクニックを公開して競うサイトなんかがごっそりひっかかってこっちも面白い。 やはりこうなるか・・、という感じである。いわゆる”燃費マニア”なのであろう。
「健康のためなら死んでもいい」 なんて最近よく耳にするけど、
「燃費高上を研究するためならどれだけ走行してもいい」的な熱の入れ様でおかしい。
暗くなったら勝手にライトが点灯する機能なんていうのも付いていたが、トヨタのこの手の機能には毎度ながら「余計なおせっかい感」を感じる。
酒気を感知したらエンジンがかからないなんてもあったっけ・・。
そのうち、車内で誰かがオナラしたら自動で窓が開く機能、なんて付きかねないな・・・。

酒気感知機能も安全に配慮する気持ちは分かるが、緊急避難的な状況でやむを得ず車を移動させなければいけない時だってあるかもしれない。
例えば、踏切内で乗り捨てられている無人の車を発見して、たまたまその時酒を飲んでいて、しかし周囲に車を運転できるのは自分しかいない状況とか。
それでも「ピーー、酒気ヲ感知シマシタ」なんて車に言われて、アワアワしているうちに無残、大惨事・・・ってことになるかもしれない。

暗いところでライトが点灯くらいまでは許すが、酒気感知までいくと民法の三大原則の一つである『私的自治の原則』に反するものであり、行為能力を有する個人の意思決定権を犯す機能と言わざるをえないのではないだろうか・・。

と、思わずなんちゃって法律用語が飛び出してしまう今日この頃。
みなさまいかがお過ごしでしょうか。ご無沙汰いたしております。

昨年の宅地建物取引主任者試験(運良く)合格のご報告のおり、ちらっと書いたのですが、日本でも大変珍しい”行政書士チェロ奏者宅建主任者”を目指してただ今行政書士試験の猛勉強中です。
試験の日程もいよいよ近づいてきました。試験日は11月8日です。あと2ヶ月ほどになりました。
が、勉強はちょっと遅れ気味です。今2周目をやっと終わるくらいです。
くじけそうになると古本屋で買った「カバチタレ!」を読んでモチベーションを維持しています(笑)。
(「カバチタレ!」の内容が非弁行為だ云々の議論には乗りませんのでその手の書込みはしないでください)

おっと、失礼。
どうも法律マニア界では、何かという非弁(弁護士じゃないと業務としてやっちゃいけない行為)を論じるのが好きな非弁マニアみたいな人たちがいるみたいです。


で、宅建も難しかったけどやはり行政書士試験は範囲も広くて深度も深くてなかなかに手ごわいです。宅建の合格率15%もシビレたけど、行政書士は5%なので、20人受けて19人落ちる難試験と言えます。やはり一筋縄ではいかないです。
でも実際の条文や判例にあたりながらの勉強は、「法律を勉強してるー!」って感じで楽しいです。
『法律用語辞典』とか『判例六法』とか買っちゃったりしてムード満点でなかなかに萌えます。
(「でも司法書士の方が難しいよ」、とか社労士試験はどうとかいう議論には乗りませんので、その手の書込みはしないでください)

おっと、失礼。
どうも法律試験マニア界では、何かというと法律系資格試験に序列を付けたがる法律試験序列マニアみたいな人たちが多いみたいで、その手のおバカで不毛な書込みをよく見かけます。


というわけで、生活の死に時間はすべてお勉強に捧げているので更新もまばらです。
しかし、かき集めてみると死に時間というのはけっこうあるもので、特に私の商売はリハから本番までの待ち時間とか移動の時間とか、そういう時間をすべて集めると1日2時間は勉強できます。
楽器の練習時間は犠牲にできないので、これから試験までも死に時間戦法でコツコツ勉強する予定です。

そして以前にも書きましたが、法律の超ロジックな思考に使う脳と音楽の演奏に使う脳は明らかに領域が違います。これは専門家の研究結果を待つまでもなく断言できます。
普通の仕事してる人の疲れた脳に音楽を!。
音楽の仕事して疲れた脳に法律を!。(笑)
左右の脳にバランス良くストレスを与えることは非常に有効だと思います。



さーて、過去問の続きあとちょっとやってから寝るか・・。

それではみなさんごきげんよう。 (・ω・)ノ


  

Posted by arakihitoshi at 00:32Comments(0)TrackBack(0)

2009年08月05日

クッチャロ湖で焦る

宇宙、それは人類に残された最後の開拓地である。そこには人類の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。これは人類最初の試みとして、5年間の調査旅行に飛び立った宇宙船U.S.S.エンタープライズ号の驚異に満ちた物語である。

恒星日誌、宇宙歴0401.1101
船遊びのシーズンタケナワである・・、と言いたいところだが、今年の地球の夏は雨ばかりである。いや、春も雨ばかりだった。まったく晴れないじゃないか!、というわけで、カヌーにもなかなか乗りに行けない。
先々週、わずかな晴れ間を見つけて支笏湖の美笛野営場に今年のカヌー初乗りに行った。ここのキャンプ場はネイチャー度、快適度共に抜群である。上機嫌でカヌーを漕いでいたのだが、いつのまにか腕を一ヶ所”ヌカカ”に刺されていた!!
この質の悪いヌカカには、昨年奥尻島で101ヶ所刺されて酷い目にあった。あまりの痒さで発狂しそうになりながら皮膚科に通ったりしたがなかなか完治せず、1年経ってもまだ治っていない箇所がある。
この上、今年もヌカカに刺されまくったのではたまらない。
「飛んで火に入る夏の虫」 というよりも、
「飛んで蚊柱の中に突っ込む夏の俺様」 になってしまう。
虫は怖い。気をつけよう・・・

で、先週はオホーツク方面にビータであった。
浜頓別と雄武町の2ヶ所で公演があった。
浜頓別といえばクッチャロ湖。野鳥で有名なラムサール湖である。
どんなネイチャーが、どんなラムサール状態が待ち受けているのか、
私は期待に胸膨らませ、カヌーを車に積み、船の指揮をスポックに任せ浜頓別に向かった。

大きな地図で見る
手前、町役場の近くの「キャンプ場」(拡大すると表示される)というところから出発した。


kuccharo1

クッチャロ湖には大沼と小沼があり、水路で繋がっている。
わたしはエンタープライズからクッチャロ湖畔の町営温泉ホテルに転送された。
『別府温泉に次ぐ泉質』と謳うだけあって、ここの温泉は抜群であった。そして目の前は湖畔のキャンプ場という素晴らしいロケーションである。
この日は浜頓別の町営体育館で本番だったが、ここには平成12年に来たらしい。体育館のロビーにその時の札響の写真が飾ってあった。横にもう一枚札響の写真があった。年月日は書いていなかったが、メンバーから推測すると昭和63年頃だろう・・。

浜頓別公演の翌日、雄武町公演の日に早起きしてクッチャロ湖をカヌーで散策する。
小沼の方がネイチャー度が高かそうなので、着岸点を探すべく車で周囲の道道を周ってみるが、上の写真のように荒野が漠々が広がって、車では湖に近づくことすらできない(遠くに見えるのが湖)。さすがはラムサール湖である。


kuccharo2

時間もないのでさっくりと諦めて、キャンプ場から漕ぎ出すことにしてカヌーを組み立てる。ここのキャンプ場は施設もロケーションも非常に快適である。しかも空いている。夏休みの土曜日だというのにゲロ空き。大丈夫なんだろうか・・。

風が少し強かったが、珍しく雨も降らず、そして涼しく・・、いや、少し肌寒く、カヌーを漕ぐには最適な日和であった。
野鳥や、湖面に魚が跳ねたりしてネイチャー度はかなりのものだった。
そしてこの湖は驚くほど遠浅である。
もともとは入り江だったところが、浅瀬が隆起して海と隔てられた海跡湖である。
湖の水は舐めると塩辛い。


kuccharo3

湿原の岸からこのくらい離れても水深は50cmくらい。これ以上進むと座礁する。
パドルで湖底の砂をすくうとシジミが沢山とれる。
kuccharo4



さて、そろそろ時間である。
雄武町のリハーサルは4時からなので、ここを12時には出なくては・・。
キャンプ場に向かってカヌーを漕ぎはじめた。風を切って心地よい。
漕ぐこと10分ほど。
後ろを振り返ってギョッとした!。 湿原の岸からほとんど遠ざかってない!!
なに〜〜〜〜? ほとんど進んでないやんけ!

まず落ち着こう。10分は漕いだよな?
来るときは30分くらいでここまで来たよな?
どうやら、河口への湖の流れと海風が思ったより強いらしい。
まずいな、これは・・・。
「一生懸命漕いだけどゲネプロに間に合いませんでしたっ!」なんて理由で遅刻したら始末書じゃ済まんな・・。
「本番の時間はまだ湖の上でした〜〜! えへっ!」って、許されるわけないよな。
「スポック、転送の準備だ!」 とか言ってる場合ではなく、
やばい! 本格的にやばい!
というわけで、アセアセして口の中渇きながら命がけでパドルを漕ぐこと20分ほど。急にカヌーが進み出した。
なんとか一番デンジャラスなエリアを脱したようだ。
あ〜、びっくりした。


無事に元のキャンプ場に上陸。
カヌーをたたんで車に積んで、雄武町に向かう。
安心したせいか、眠い。ブラックブラックを大量消費。
途中に目梨泊がある。小高い岬の向こうから霧があふれ出していたり、イメージ通りのオホーツク的な景色に満足しながら車を進めた。

kuccharo5目梨泊の神威岬にあった灯台。
周囲はわりと晴れていたのにここだけ霧に閉ざさた寒々とした景色だった。
目梨といえば、松前藩の絵師、松前波響の「夷酋列像図」で有名な、大規模なアイヌの抗争である”国後・目梨の闘い”を思い出す。
彼らもこの岬に見送られて戦いに出たのだろうか。
古の戦いに思いを馳せるのに、あまりに似つかわしい風景だった。












こうして約10年に一度のオホーツク北部のビータを終え、わたしはエンタープライズ号に戻った。


船長「スポック、変わりはなかったか?」
スポック「はい船長。変わりありません。それにしてもエンタープライズを放ってカヌー遊びとはいい身分ですな。船長」
船長「まあそう言うなスポック。カヌーは楽しかったが、今回は連合艦隊司令官のわたしでさえ肝を冷やす局面もあったぞ」
スポック「肝を冷やしたのに楽しかったのですか? 実に非論理的な感想ですね」
船長(ニヤリ)

船長「カトウ、ワープ2で前進だ!」

  
Posted by arakihitoshi at 00:41Comments(3)TrackBack(0)
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