今日は大田からソウルへの移動日です。
地元旅行会社が企画した百済が新羅に攻め滅ぼされた古戦場を
訊ねるツアーも企画されていましたが、
わたしも含め一部楽員は特別業務に従事しました。
病院での慰問演奏に行ったグループもあります。
わたしのグループ6名は大田中心街からバスで20分ほどの所に
あるジョンリル中学校で教育プログラムをしました。
中学校の作りは日本と同じ。中学校の周りは田園風景です。遠くに
高速道路が見えます。
あいにくの雨で湿気が高いです。あと暑いです。
札響の西村専務、宮沢事務局長らと共に校長先生へのご挨拶を終え
体育館でのリハーサルをしました。
下の写真は校長室で挨拶してるところ。
左から事務局の岸本さん、高橋聖純君、荒木聖子、多賀万純、土井奏、
多賀登、荒木均、クドヴィッチ"

生徒の歓迎ハンドベル演奏があるとの事で、プログラムを若干変更
しました。
今回は曲目も多く持っていき、万が一、ワークショップを要望され
てもある程度応えられるように万全の準備をしていきました。
体育館は恐ろしく蒸し暑かったのですが、生徒たちはネクタイにベスト、
長袖で真剣に聴いてくれました。
ここ以外でも韓国の人たちは、厚着でも何故か涼しそうにしてます。
モーツァルトのアイネクライネ、フルート四重奏、クラリネット五重奏、
あとはとなりのトトロやアンダーソンなのどの色物を組み合わせたプロです。
トトロや千と千尋は皆知っていて一番ウケました。

校長先生や通訳に当っていただいた先生もとても親切で、私たち
の1時間半のコンサートを心から歓迎して喜んで下さったのが
ビシバシ伝わってきました。
生徒数は300人程です。
生徒たちは本当に礼儀正しく素朴で正直で、暑い中最後まで真剣に
演奏を聴いてくれました。ウケるところはウケて、わたしの
なんちゃってハングル語にも引かずに、なんていい子たちなんでしょ。
茶髪やミニスカもいいのかもしれないけど、こういう純朴なのがいいな。
おじさんは。
さて、お土産をもらって中学校を後にし、大田からは楽員全員で
バスでソウルに向かいます。
2時間ほどでソウルに到着。4時以降はフリータイムです。
4人ほどで連れ立って、市内中心部の仁寺洞(インサドン)に
行きました。
仁寺洞は通りの名前で、竹下通りの大人版という感じです。
とても賑やかでお洒落でいい所でした。
お土産を買いました。自分用には韓国でみんな使ってる鉄製の
箸とスプーン、韓国式作務衣は部屋着にしようと思います。

その後、少し路地に入った店で豆腐チゲ定食と海鮮チゲなどを
食べました。
この国は本当にどの店に入っても何を食べても美味しいです。
食事が毎回楽しみで仕方ありません。
お店の店員は言うに及ばず、道を教えてくれる人、地下鉄で乗り
合せた人、どの人もみんな礼儀正しくしっとりとして親切で
女の人は物腰柔らかく、素晴らしいです。
下の写真は仁寺洞の路地で、若者たちがしきりに写真を撮っていた謎の壁。
ドラマの撮影にでも使われたのだろうか・・。

正直言って、韓国に来る前までは、反日感情もあるだろうし、
少なからずイヤな思いもするかもしれないと思っていたのですが、
イヤな思いどころか、5日間で「ん?」と思った事すらありま
せんでした。
日本では靖国問題や教科書問題に抗議してデモ行進する姿ばかり
が報じられているように思いました。
今回のような短い旅行ではなく、もっと深く付き合えば、核心に
触れれば、それはどうか分かりませんが、少なくとも「また是非
近いうちに来たい」というのが今回の感想です。
昔、東京で2年間住んでいたマンションが、わたし以外全員韓国人と
一部中国人だったという面白い経験をした事があり、住人の韓国人
たちはわたしと同世代で彼らと当時は親しく付き合った事もあり、
韓国にはずっと興味があったのですが、やはり来てみないと
分からない雰囲気はあるものですね。
韓国の街に日本語が氾濫しているのにも驚きました。
そいえば、ソウルのオケの友人と飲んだ楽員数人の話しによると、
日本のオケはどこも端正な演奏をするものだと思っていたが、
札響のような熱っぽい演奏をするオケもあるのだな・・、と
驚きと同時に好感を持ったという嬉しい報告もありました。
明日は去りがたい韓国を去って福岡に移動です。