恒星日誌、宇宙歴0401.1030
USSエンタープライズ号の船長として銀河連邦屈指の宇宙船乗りと自負する私だが、水の上に浮かぶ船を操船するのは実は初心者だ。
エンタープライズの指揮をスポックに任せ私は小型船の操船に赴くのだった・・。
今日は小樽マリーナからレンタルボートで初出港であった。
天気予報は晴れだったのに実際は朝から雨。
天気予報で今日の晴れを確信してから予約をいれたのだが午後になってもずっと雨のままだった。
午前中と夕方からはチェロのレッスンが入っていたので昼過ぎから3時間ほどの操船である。
私が入会したヤマハのボートクラブには色々と決まりがあって、初回は80分ほどの講習を受けることになっている。
まずボートクラブの独自ルールなどを説明するビデオを見て、次に女性スタッフから周辺海域の説明。操船できるエリアが決まっており、刺網など漁具が設置されている場所の説明などを受ける。漁業者とのトラブルはぜひ避けたい。
初回の80分講習はレンタルの時間に含まれており一見損な気もするが、スタッフが同乗しての講習もあり実践で役立つ内容で実に有意義だった。
初出港にあたって友人などを誘ってみたが皆恐がって尻込みするので、講習が有意義であろがなかろうが、とにかく早く実績を作らなければいけないのだ。
最初は一人で行くつもりだったが試しに母を誘ってみたところ、一瞬尻込みしたが結局着いてきて初出港に付き合ってくれた。しかも結構楽しんでいた。
やはり母親の愛は偉大で盲目的ある。アーメン。
さて、プレジャー船の船長として初めて全責任を負って一人で船を操船した訳だが、あいにくの悪天候にも関らずとても楽しかった。それにとにかく実際に始めないことには話しが先に進まない。
雨も降っていたし白波が立つ程度に波も高かったので、波に向かって進んでいるときは一瞬船が持ち上がりドバーーンと海面に当る感じで進んだ。(今こうして書いていてもまだ視界が揺れている)
予算をケチって屋根無しの船を借りたのでスプラッシュマウンテン状態で何度も頭から水をかぶった。
今日借りたのは一番安い半日8,000円の船である。
これが次のランクの屋根付きだと11,000円。そっちにしておけば良かったと少し後悔した。
小樽港を出港して祝津の岬を過ぎたあたりで引き返し、1時間半ほどでマリーナに帰港した。(下の写真は操縦席から見た風景)

6月に船舶免許取得の構想を思いつき、何かに突き動かされるように免許教室に通い、その間カヌーも買い、あまりに今までの私のキャラクターと逸脱した行動に周囲からは、”昔、海難で死んだ人の霊が乗り移ったのではないか?”などと気味悪がられているが(笑)、きっと自分の中に隠れていたものがある程度の年齢になって出てきたのではないかと思っている。
そんな訳で、私の初出港は無事に終了しエンタープライズ号へ帰還したのであった。
(エンタープライズ号のコックピットにて)
船長 変わりはなかったか? スポック
スポック おかえりなさい、船長。ボート遊びはいかがでしたか?
船長 面白かったぞ、スポック。口うるさい副官もいないしな(ニヤリ)。
スポック 地球人らしい否論理的な感想ですが・・・・、おもしろい。 ・・けっこう。
船長 カトウ、周回軌道を離脱。ワープ1で前進。