2009年01月24日

とにかく数えるんだ!

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ここんとこ音楽ネタが続いてますが・・、一般日記に移ったとたんに音楽ネタしか思いつかなくなりました。まあそんなもんですよね。気にしないでいきます。
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今日は定期で伊フク部をやった。
この曲は一応”ピアノ協奏曲”、ということになるのだろうか。
ピアノソロの横山さんには、本当にお疲れ様でしたと言いたい。

伊フク部は言うまでもなく北海道出身の作曲家としては一番有名だし、
亡くなったけど長老だったし、
音大に関った人なら誰でも知っている有名な管弦楽法の教科書を書いた人だし、
TVドラマにもなったし、

しかしながら、伊フク部の曲、となるとそれほど世間に知られていない。
「伊フク部をもっとやるべきだー!」なんていう声もよく聞くが、
有名なのは『ゴジラ』か、せいぜい『交響潭詩』くらいなものだろう。
作曲家本人も亡くなって、これから真価が問われる時代に入るのだろう。
そういう意味では今回の定期での演奏は意味があったのだと思う。


さて、伊フク部と言えば変拍子。

四拍子の曲だったら・・、
ンタンタンタンンタンタンタンンタンタンタン
ワルツみたいな三拍子だったら・・、
ンタンタンンタンタンンタンタン

しかし伊フク部の場合は、
一小節ごとに目まぐるしく替わる拍子、しかもアクセント付き。しかも早い。そしで音でかい。
どの曲もそう。例外は無い
敢えてカタカナで表すとこんな感じ・・、
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ

なので、楽譜から一瞬でも目を離すとどこを弾いているか分からなくなる。
こういう状態を「落ちる」というのだが、
仮に目を離さなくても、一瞬でも雑念が生じると「落ちる」のである。

「タ」という字は、連続してず〜〜っと見てると「タ」に見えなくなるな〜・・
なんて、一瞬でも違うことを考えると落ちるのである。

まばたきしても落ちそうになるので、目が充血してくる。
近所のヤツが落ちたりして、「あ、落ちてる・・」とか思うと吊られて落ちるので意識から排除する。
「ぬおぉ! 棒が分かんねぇー!」とか思っても集中集中!。分からなくなってもとにかく数えるんだ!

20小節間休み、なんていう休符の間も気が抜けない。
というか、休符の間も目まぐるしく拍子は変わっているので休符の方がむしろ大変である。
音を出しているセクションを聴きながら、心の中でひたすら
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ
と数えまくる。
休符で落ちると、次に自分が出るところが分からなくなるのだ。
弦楽器は周りと一緒だから安心・・・、と思って油断している時に限って周りも落ちてたりするので、全く気は抜けない。

これは音楽的な才能とか、そういう問題じゃなくて、
敵のミサイルを打ち落とす系のテレビゲーム的な能力だな、とか思ったり、
動体視力の問題だな・・、と思ったり、
「この変拍子ってホントに意味あんのかよ!!」 とか急に腹立ってきたり、
いかんいかん! 集中だ! 何も考えるな! 
とにかく数えるんだーーーー!!


全員がフォルテッシモの大音量の中で、ひたすら数える。
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ


そうだ。何も考えずに数えるんだ! なにも考えるな!
タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ


そうだ、これでいいんだ。

タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ






これでいいんだ。


タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ






これでいいんだぁぁぁ!



タタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタタ





Posted by arakihitoshi at 23:01│Comments(7)TrackBack(0)││音楽 

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この記事へのコメント
5
そ、そんな大変な曲だったんですか・・・。
今日聴いてきたのですが、思っていたより面白い曲で、聞き惚れているうちに、
25分間があっと言う間に過ぎてしまいました。
全然、難しい曲と言う感じがしなかったです。
さすがプロです。(←プロに対して失礼? でも本心です。)

伊フク部様の曲だけあって「怪獣」を連想してしまいました。
静かな湖にいる怪獣。
たとえばクッシー。(←古い。屈斜路湖にいたと言われる未確認生物。)
怪獣が幻想的に現れたり、襲ってきたりする錯覚に襲われました。
迫力満点ですばらしい演奏をありがとうございました。
Posted by M弟子 at 2009年01月24日 23:26
タタスタタタタタンタンタンタタスタスタスタタタ・・・
おっと、まだ頭の中で回ってました。
わたしも「怪獣」を連想しました。
というか連想しない人はいないのではないでしょうか(笑)。
5年位前に音更町かどこかで高関さんでやったんですが、
その時はここまで大変な印象はなかったんですけどね・・。
まあ、今回はテンポも早かったですし。
”クッシー”いましたね。懐かしいです。

Posted by あらき at 2009年01月25日 21:32
5
「ヌ」に見えてきました。
Posted by どろこ at 2009年01月25日 23:38
「叉」にも見えますね。
Posted by あらき at 2009年01月26日 00:12
5
いやぁ、、、、、、、
その「タ」が別モノに見えてきたり…
あるいは無意識に、気付かずに、だんだん大きくなっていく感じとか…

むっちゃ判ります

>なので、楽譜から一瞬でも目を離すとどこを弾いているか分からなくなる。 ←ここから

>弦楽器は周りと一緒だから安心・・・、と思って油断している時に限って周りも落ちてたりするので、全く気は抜けない。 ←ここまで

この中の「弦楽器」を「合唱」に、「弾く」を「歌う」に入れ替えれば
そのまんまワタクシの日常です。

加えて人間が発する声には、もう一つ、楽器には無い弱点があって
休符の間に気を抜くと、時として、次の音が判らないになります。

そして「一瞬でも目を離すとどこを歌っているのか分からなくなる」のに
指揮を見なきゃわかんないし
楽器の人って「○○小節休み」っていうパート譜で良く弾けるなぁ、と常々感心していたのですが
やはり、そこには一時も気の休まる時が無い緊張があったのですね!


伊福部さんはやはり「ゴジラ」な印象でした。。。。。
Posted by Traviata at 2009年01月26日 01:23
5
大変お疲れさまでした、ご苦労さまでした 
同郷の伊福部”さん”になりかわり、感謝を申し上げます <(_ _)>

皆さんの「落ちてなるものか!」という必死の形相
伊福部”さん”が見ていたら「ニヤ!」と笑っていたかもしれませんね
(ノ-_-)ノ^┻━┻ ちゃぶ台返し
Posted by じい at 2009年01月27日 12:51
トラビさん> 休符は音譜が無いですからね〜(って、だから休符なんだけど(^_^;) 
よそのパートの豆譜を書込んだりして落ちないようにしてます。
印刷で豆譜が書いてある楽譜も多いけど、主旋律じゃなかったりするので、
やっぱり自分で書くのが分かりやすい気がします。

じいさま> なるほど〜〜、伊フク部翁の確信犯的犯行説ですね。
それで納得シマスタ。ヽ(´▽`)ノ
Posted by あらき at 2009年01月28日 00:09

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