2009年02月04日

ブルックナーと言えば・・

ここのところ珍しく体調を崩し、毎晩早寝していた。
少し熱なんかも出て、汗をかきながら沢山夢を見た。
ある夜、オムニバス形式の本番にまつわる悪夢を見た。4本立てくらいだった。

相変わらず、オケの本番でチューニング始まっちゃってるのに自分は着替えてなくて、焦りまくって舞台裏で燕尾に着替えようとしてるんだけど、袖に腕が通らなくて汗だく・・とか、
一人で弾くコンサートで舞台に出たけど譜面台に譜面がない・・、暗譜もしてないで汗だく・・とか、

「焦って汗だく系」の夢が多かった。やはり熱のせいだろう。

今回は今までにないパターンの面白い夢がひとつあった。
敢えて分類すると「腹立ってド突きまくる系」の夢である。

なんかのイベントでチェロ弾く仕事がある日、という設定である。
朝寝てると、「荒木さ〜ん、そろそろ出番なんですけど〜」と電話がくる。
え?え?? 本番って午後からだよね? と思いながらも焦りまくって家を出る。
会場に着いて、チェロ出して着替えて仮設ステージに出る。
ステージ上でチェロ構えて座ってるんだけど、イベント始まる様子はない。
黒いテカテカした素材のロゴ入りジャンパー着た若いスタッフが大勢右往左往してるので、そいつらの一人に堪りかねて訊いてみる・・・。
「ボクの出番ってまだ?」
「え? 出番っすか? いや〜〜〜、どうなんっすかね・・・。ちょっと訊いてみます」 と言ったっきり帰ってこない。
やっぱりね〜〜、ああいうスタッフって格好ばっかり一人前で絶対に使えないもんな〜〜。(と夢の中で思っている。現実はどうか知らない)

今時だったら例えば環境庁とか、官公庁なんかが主催のこの手のイベントは予算だけは潤沢なもんだから、制作会社がいくつも相乗りして、使えないスタッフが用も無いのにウジャウジャといるものなのだ。
そういう連中は、決まってロゴ入りジャンパーを着て、頭にはインカム、首からストップウォッチをさげて、ポケットには丸めたタイムテーブルを入れているのだ。
格好ばっかり一人前で全く使えないのだ・・・・
(と夢の中で思っている。もちろん現実はどうかは知らない)

スタッフに訊くのは諦めて、当分出番はなさそうなので、取合えず舞台を降りて、奥の責任者風の人に訊いてみる。
すると出番は午後3時ということが判明した。
そして、さっきのスタッフを探し出して、
「ゴルァ〜〜! 貴様なにやっとんじゃ、ワレ〜!、貴様の電話のお蔭でワシは4時間は早く起されたんじゃ! どない落とし前つけんじゃーー!」
と怒鳴りながら、そのスタッフに蹴りを入れまくってる・・

という夢であった・・・。

うーん。悪夢には違いないな。
というか、いつから俺ってこんな性格になったんだろう・・、という淡い自己嫌悪もあるな。
というか、そのスタッフが電話してきたかどうか分からないじゃん。理論的に破綻してる夢だな・・。


夢の話しはこのくらいにして。

昨日から定期の練習である。
今回は尾高さんでブルックナーの4番とプロコフィエフのヴァイオリン協奏曲である。
巷でよく聞く「ブルックナーと言えばトレモロ」というフレーズ。
(※ トレモロ = 弦楽器の細かい刻み音)
トレモロが多くて疲れるとか、腱鞘炎になりそうとか・・・。
あまりに使い古されたこのフレーズは実のところいかがなものかと思う。
確かにブルックナーはトレモロ多いし疲れるけど、ブルックナーの特徴のほんの一部だし、ブルックナーの核心でもなんでもない。

太宰と言えば走れメロス! とか、
黒澤と言えば七人の侍! とか、
北海道と言えば伊フク部! などと、反射的に言ってしまうような、一種の思考停止感を感じる。
ということを踏まえた上で、トレモロの話しである(笑)。

トレモロは、沢山細かく刻んでる方が、一生懸命やってるみたいに見えるし、根性入ってるなーー! とお客に思わせる効果が期待できるが、現実に出ている”音量”ということを考えると必ずしもそうではないと思う。
言うまでもなく、弓の毛で弦を擦る事により、弦が振動して音が出ているわけだが、大きな音を出すには3つの要素がある。
ゞく擦る
∩瓩擦る
6陲剖瓩なを擦る

なので、強く早く擦りまくればデカい音が出るのだが、限度があって、弦の振動と楽器の振動を待たずに弓を動かしてしまうと、エンジンがギア抜けして空回りしたような状態になって、大きな音はでない。
さらに付け加えると、弓は右から左に動かして、やがて左から右に動かす。その瞬間のことを、弓を返す、と言うのだが、弓を返す時には音は一瞬止る。
なので、極端に早く弓を動かせば、弓を返す回数も多くなるので、継続して音を出しつづけるのにプラスにはならない。

なので、トレモロはオケ全員が狂ったように刻みまくるのは視覚的効果はあるが、大きな音を出す、あるいは靄の様な音響効果を狙うというトレモロ本来の目的を達成するためには、弦楽器群は意図的に弓を動かすスピードを変えて、早く動かす人、普通に動かす人、ゆっくり動かす人、ゆっく〜〜〜〜り動かす人、と役割分担したほうがいいように思う。
チェリビダッケのビデオで昔そんなのを見たことがあるような気がする。(記憶が定かでないが)
早く動かしてる若者あり、まるで全音符の様にゆっく〜〜〜り弾いてるおっさんありで、弦楽器全体から音が立ち上っているのが正しいトレモロの姿だと思うのだ。

そこで!
今回はおっさん代表として、トレモロ時にどのくらいゆっくり弓を動かせるか、限界に挑戦してみたいと思います。
実際どのくらいゆっくり動かせるかは、その時の勇気しだいである。

これはけしてサボりたいとか、ラクをしたい、とかではなく、
あくまでも、トレモロの正しい姿を身をもって示すためなのである。

使命感なのである!

それではみなさんごきげんよう。

【おわり】



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Posted by arakihitoshi at 22:23│Comments(2)TrackBack(0)││音楽 

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この記事へのコメント
私も、責任もってゆっくり動かす人に立候補したいと思いますっ!

私の今日の夢は、
もうすぐ一人で弾く本番なのに、ペグ(糸巻き)が見当たらなくて、
仕方なく割り箸を使って弦を張ろうとしている、
なかなか創作性にあふれる「焦って汗だく系」の夢でした。

Posted by あやこ at 2009年02月05日 08:10
うんうん。
蝿が止まるほどゆっくり弓動かそう。
そして世間のやつらを見返してやるんだっ!
(`□´)/オー!!
Posted by あらき at 2009年02月06日 00:18

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