(今日のブログのBGMにどうぞ)
いま札響の仕事で「白鳥の湖」をやっている。
私はこの曲、大好きである。
オケマンが臆面もなく「この曲大好き」ということはあまり無いと思う。
オケピットで弾くこと自体が好きなのだが、取り分け「白鳥の湖」に惹かれる。
弾いていても時間があっという間に過ぎてしまうほどだ。
それはさておき・・。
ヴィオラの辻さんの人気ブログでも話題になっていたが、「白鳥の湖」の物語には、文章通り読むと腑に落ちない箇所が多い。
世界中で愛されているバレエの割に、話しが荒唐無稽でつじつまの合わないところも多すぎるのだ。
しかしそれは、あくまで”文章通り”読んだ場合の話しである。
実は、この物語はある程度深読みしないと真の意味が浮かび上がってこない作りになっている。
本当は物語の奥にもっと生々しい人間模様が潜んでいるのである。
まず、一般的に知られている話しの大意はこうだ。
王子ジークフリートの21才の誕生日に、お城で花嫁選びの舞踏会が催されている。
しかし、まだ結婚したくない王子は城を抜けだし、友人たちと森に狩りに出かける。
そこで、魔法によって白鳥に姿を変えられたオデットに出会う。
夜の間だけ美しい娘の姿に戻れる(が話すことができない)オデットと王子は恋に落ち愛を誓う。
再び城での舞踏会。
各国の姫が集まっている。悪魔ロットバルトと娘のオディール(黒鳥)も出席している。
ここで王子はオデットとオディールを間違えて、オディールを花嫁に選んでしまう。
そこへ現れるオデット・・。
間違いに気づいた王子は、悪魔と闘い勝利するがオデットの魔法は解けず、哀れ二人は湖に身を投げて来世で結ばれる。
※結末には上記のバージョンと、魔法が解けて二人は結ばれるというバージョンなどいろいろある。
さて、ここからが私が主張する”真説”「白鳥の湖」(結末アンケート付き)である。
王子ジークフリートは21才。王位継承者とはいえまだまだ若造である。
遊びたい盛りの王子は、舞踏会そっちのけで悪友たちと街に出て、今で言うナンパ行為を繰り返す。
(ここで原作にある”狩り”とはそういうことである。敢えて直接的な表現を避けているところが芸術作品の品格というものだろう)
やがて、現代で例えるならセンター街などで、ひときは美しい
その娘がオデットである。が、オデットは可哀想に失恋か何か過去の心的外傷が原因で自分のカラに閉じこもり、人と話そうとしなくなっていた。ここで原作のほうではオデットは白鳥に姿を変えられているわけだが、なぜ「鳥」なのか今ひとつ分からないのだが、多分ストレスか何かで物忘れが激しくなっているなどの文学的表現だろう・・。
さて、王子はオデットとすっかり恋仲になり
王子との逢瀬も回数を重ね、オデットの心の傷も癒えかけた頃、城ではまた舞踏会が催される。そこでまたまた王子は好みのタイプの娘を見つけてしまう。それがオディールである。
オディールは若いのにムチャクチャ色気のある女である。日ごろ色気という点では劣るオデットに少し物足りなさを感じていた王子は、オディールに萌えまくってしまう。なにしろ若造である。ある程度は仕方のない部分もある。
「純情そうなオデットもいいが、妖艶な感じのオディールもいいな・・、ウヒヒヒ」などと思いながら王子はオディールと一時の愛をむさぼりあう。
さあ、そこに突然現れたのがオデット!!
浮気の現場に踏み込まれた王子はパニックになり、一瞬の沈黙の後、こともあろうにこう言うのである。
「あ、あれ? 俺さぁ、オマエとこの娘と間違えちゃってたみたい・・」
広く知られている話しの筋では、王子はオデットとオディールを間違えたことになっているが、白鳥と黒鳥を間違えるという話しには、いくらなんでも無理がある
そう、王子は間違えてなどいなかったのだ。王子が苦し紛れについた嘘だったのである。
まあ、21才の若造の仕業である。こんなもんである。
ある小噺に、浮気の現場に踏み込まれた亭主が「今ここにいるのは俺じゃない!」と言うのがあったが、あるいは、こういう時の男の所作などいつの時代も同じ・・、という作者の皮肉が込められているのかもしれない。
怒ったオデットをとりなしに急いで湖に行く王子だったが、もう一人怒ったのがオディールの父親ロットバルトである。
そりゃそうである。怒るのも当然である。オディールの年齢は不明だが、王子の年齢とのつりあいを考えると、多分17歳くらいだろう。下手をすれば刑事事件である。
原作には王子とロットバルトは「闘った」とあるが、実際は刃物を持って殺し合いに及んだわけではなく、ロットバルト側は刑事告訴をちらつかせながら内容証明郵便で慰謝料を請求したり、王子側は代理人を立てて示談交渉をしたりしたわけだ。
その後、示談交渉がなんとかまとまり、王子もほっと胸をなで下ろした。考えてみればロットバルトとオディールも元々下心があって王子に近づいたので、多額の示談金を積まれたら満足なのである。
さて、気の毒なのはオデット。
王子との一件で心の傷が癒されるどころかますます悪くなってしまった。
王子も若いがオデットも若い。
傷心のオデットと王子のその後は・・・
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