2010年01月03日

はみ禁社会

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ヴァイオリンケース


上の写真、なんだか分かりますか?
分かるわけない・・
ごもっとも。

上の写真は、先週札響の練習場に張り出された航空会社からの通達です。
こういうことが書いてあります。
・機内持ち込みできる手荷物サイズは、三辺の合計が115cm以内の物に限る。
・以前からそうだったが、このたび運用を厳格にした。
・ヴァイオリンやヴィオラのケースは本当は規定より少しデカい。今まで目をつむっていたが、今後は許さん。
・だが、それではちょっとオマエラが可哀想だ(実はクレームも予想以上に多かった)。
・よって、ヴァイオリンに限って、三辺の合計が115cm以内の特注の小型ケース(写真)を貸し出すから、それに入れ替えて持ち込むように。
・荷物室に預ける場合は、頑丈な"ケースを入れるケース"(写真2)を用意したから、それを利用するように。
・ヴィオラに関しては検討中である。しばらく待て。
と、大意はこんな感じである。

航空機の楽器持ち込みがここんとこ、急に出来なくなった話しは以前書きました
札響フルートの森さんのブログでも同じ問題が取り上げられていました。

森さんも嘆いていましたが、同行したヴァイオリニストが手荷物検査でひっかかり、ヴァイオリンケースをメジャーで測ること20分以上、挙げ句の果てに、「ケースの太くなった部分が1cmはみ出しているからダメ」と言われたと・・。

みなさん、どう思いますか?
私はあまりにも杓子定規な対応に腹が立ちますが、考えてみれば、こういう事は最近身の回りでよ〜く起ります。

法律や規則を守るのが悪いと言うつもりは無いんですが、ものには程度というものがあります。
ある程度規則に幅を持たせて、現場の判断で円滑に運用する。それが裁量というものです。
最近、その現場の裁量権が極端に狭められているように思います。
裁量権を認めないなら、現場に人間を置く必要はありません。ロボットで充分用が足ります。
こういうのを訴訟社会というのか、アメリカ型というのか分かりませんが、そもそも、こういうギスギスした社会を我々は目指していたんでしょうか?
"とにかくマニュアル通りに対応する"という姿勢は人間を無思考ロボット化することでもあると思います。

こないだ演奏会で指揮者のIさんが、面白いエピソードを話していました。
「昔、札幌に遊びに来た時に、円山のスキー場からスキーを履いたままタクシーに引っ張ってもらって、滑りながらパークホテルまで帰った」と。(笑)
いかにもIさんらしいこの話しに会場は沸きましたが、今じゃ絶対に考えられませんね。
「もし事故が起きたら責任問題になる」 誰もがそういう発想をするでしょう。
(まあ、上のエピソードは極端な例ですけどね・笑)

煙草のパッケージには「吸ったら肺ガンで死ぬで〜」(意訳)と書いてあるし、
電気製品の箱には「無茶して感電しても責任取らんで〜」(意訳)と書いてあります。
給食であまったパンは食中毒にもなられたら困るから絶対に持ち帰ってはいけないし、
喉詰まりしたら困るから餅つき中止。
などなど・・
訴訟社会は、私たちの出来ることをどんどん狭めていきます。

マナーとかモラルなんかも、ものすごく厳格側に振れている気がします。
酒や煙草なんてのも、昔と比べて異様にモラルが厳しくなってますよね。(*危険運転致死傷罪や分煙化を否定するものではありません)とかって注釈入れとかないとクレーム来そうな気がするし。
世の中"草食化"してるから性的な表現はすぐセクハラになっちゃうし・・

私が子供の頃のオヤジたちは、みんな煙草吸って酒飲んで、賭け麻雀やって、エロくて・・、というイメージでした(実際そうだったと思います)。
それゆえ、他人にも寛容だった気がします。

どうも最近、酒も飲まない、冗談も言わない、エロいことにも興味なくて、他人の些細な過ちが許せない、って人が増えてる気がしてしょうがありません。
これは被害妄想なのでしょうか。
それとも私がルーズなんでしょうか・・・

なんだか息が詰まる気がするんですよね〜〜〜(悩)。
日本社会の厳格化に息が詰まるのか、草食化に息が詰まるのか、よく分かりませんが、
クレイジーキャッツのこんな歌に懐かしさと憧れを感じます。


いい時代だったんだな〜〜。
この歌の世界で、ヴァイオリンケースが1cmはみ出してるからどーのこーのってあり得ませんよね。

で、私はこういう現代のイヤなムードの社会に名前を付けました

規則からもモラルからも一切はみ出し禁止の社会だから 

はみ禁社会

ね? いい名前でしょ?
なんとなくもやもやしてる現象とかに名前が付くと安心するんですよね。
「草食系」って言葉もそうですよね。
「イラネーム」とかね。

"はみ禁社会"は、2010年の流行語大賞を目指したいと思います。

さあ、みんなで使いましょう。

はみ禁社会

いや〜、我ながらいいネーミングだな〜〜〜(うっとり)

それではみんさんごきげんよう。
今年もよろしくね!(o^-')b

Posted by arakihitoshi at 01:22│Comments(6)TrackBack(0)

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この記事へのコメント
5
よっ、おやじ
よく書けました!
はみ出し御一行様大歓迎ってな社会を
目指しましょうって心意気に惚れた
Posted by Keigo at 2010年01月03日 22:53
おやじにおやじって言われちまったいっ!
共にはみ出し社会を目指しましょう。
・・いや、Keigoさんは既に実践してますね。
着いていきます!(笑)
Posted by あらき at 2010年01月03日 23:45
1
>・・いや、Keigoさんは既に実践してますね。
着いていきます!(笑)

いえ、トランクスなので大丈夫
あっ、実戦してしまった
Posted by Keigo at 2010年01月04日 00:40
5
明けましておめでとうございます
「はみ禁社会」ご同感です
これも「モンスター**」の登場で
社会が萎縮してしまったせいですね
11日の北広島公演、お待ちしております
Posted by じい at 2010年01月04日 12:57
じい殿
たしかに、「モンスター**」はものすごいマイナスのオーラを放って
社会に存在してますね。
あと、つまらないことに執拗に文句言いつづけるクレーマーとか。
クレイジーキャッツ風に評価するなら、
「♪他にやることね〜のかな〜〜」
となりますね。
Posted by あらき at 2010年01月04日 19:48
あらき先生、本年もご活躍を楽しみにしております。宜しくお願い致します。はみ禁社会か…、そういえばおいらは10年前には失業手当もらってはみ出していたなあ、多少のドロップアウトも許してくれる社会がいいですね。
Posted by よこおじゅん at 2010年01月06日 21:52

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